2025.05.08
ドローン撮影には何が必要?機材や許可取りの方法を解説
ドローンは、人がなかなか立ち入れない場所や上空などから簡単に動画を撮影できる手段として近年注目されています。映画制作やスポーツ中継など、すでにドローン撮影が当たり前になっているジャンルも増えてきました。
今回は、ドローン撮影をするために必要な機材や撮影の手順について解説します。無許可でのドローン飛行が違法行為になってしまうケースもあるため、事前によく確認しておきましょう。
ドローン撮影に用いる機材
ドローンを用いて動画撮影をするときには、主に以下のような機材が必要です。
〈ドローン撮影に用いる機材〉
- ・ドローン本体
- ・カメラ
- ・バッテリー
- ・操縦機器
- ・風速計
ドローン本体
ドローンには、本体にカメラが内蔵されているものとそうでないものがあります。空撮用にドローンを用意するなら、あらかじめ空撮を想定したカメラが備わっているドローンを選びましょう。
本体・カメラ・バッテリー含めた総重量が100g以下のものは「トイドローン」と呼ばれ、機体の登録をせずに飛ばせます。本格的な空撮に用いるドローンは100gを超えるため、事前に機体登録が必要です。
なお、機体登録とドローンの飛行許可は別物です。後述する「特定飛行」にあたる場所や方法でドローンを飛ばす場合は、総重量にかかわらず飛行許可を得なければいけません。
カメラ
ドローン本体にカメラが内蔵されていない場合は、別途カメラを準備する必要があります。高品質な動画を制作したいなら最低でも1,920×1,080(フルHD)、可能であれば3,840×2,160(4K)以上の解像度を確保しましょう。
総重量は増しますが、カメラ内蔵の本体に別のカメラを取り付けて使うことも可能です。既存のドローンを使いつつ、より高性能なカメラで撮影したいときなどに検討してみてください。
バッテリー
ドローンに電気を供給するバッテリーは本体に内蔵されています。バッテリーの容量次第で飛行時間が変わるため、何分間継続してドローンを飛ばしたいのかを考えて、適したものを選びましょう。長時間の撮影を予定しているなら、予備バッテリーを用意して、都度付け替える必要があります。
ドローン用のバッテリーとして主流なものは、以下の4種類です。
〈主流なドローン用バッテリー〉
- ・ニッケルカドミウムバッテリー(ニカド)
- ・ニッケル水素バッテリー(ニッスイ)
- ・リチウムフェライトバッテリー(リフェ)
- ・リチウムポリマーバッテリー(リポ)
安全性が高く、初心者の方におすすめのバッテリーは、リチウムフェライトバッテリー(リフェ)です。
操縦機器(プロポ)
ドローンに指示を出す操縦機器は「プロポ」と呼ばれます。専用のプロポがドローン本体とセットで販売されているケースもあれば、スマホやタブレットにアプリをダウンロードしてプロポ化できるものもあるため、製品ごとの仕様を確認してください。
スマホやタブレットでは、ドローンの操縦だけでなく、カメラが撮影している映像の確認・飛行速度・バッテリー残量の確認なども同時に行える場合があります。別でプロポを用意し、スマホやタブレットは操作以外の情報確認に使うことも可能です。
風速計
強風にあおられやすいドローンは、風速5m/秒以上の環境での飛行が原則禁止されています。操作がきかなくなることによる墜落を防ぎ、飛行ルールを守るために風速計を必ず搭載しましょう。
ドローン撮影のために必要な登録・許可
ドローンを用いて動画撮影をするためには、事前にドローンの機体登録や飛行許可の申請をしなければならない場合があります。
ドローンの機体登録
ドローンの機体登録が必要なのは、「本体・カメラ・バッテリー含めた総重量が100gを超えるもの」です。本格的な空撮に用いるドローンは、基本的に総重量100gを超えます。国土交通省の「無人航空機登録ポータルサイト」から手続きを行えます。
ドローンの飛行許可
ドローンを飛ばす場所や方法によっては「特定飛行」に該当するため、事前に許可を得なければいけません。無許可飛行は法律違反であり、空域によっては飛行機の運行を妨げてしまう可能性もあるので注意しましょう。
飛行許可が必要なケース
ドローンの飛行許可が必要な「特定飛行」に該当するのは、以下のようなケースです。
【飛行許可が必要なケース】
飛行場所によるもの | ・空港の周辺の飛行 ・150m以上の上空(150m超の建物の外周30m以内を除く)の飛行 ・人口集中地区(DID地区)の上空の飛行 |
---|---|
飛行方法によるもの | ・夜間の飛行 ・目視外飛行 ・人や物との距離(30m以上)を確保できない飛行 ・イベント上空の飛行・危険物の輸送をともなう飛行 |
飛行場所・方法が上記のいずれかに該当する場合は、事前に飛行許可を取らなければなりません。また、警察や消防などの航空機が緊急用務の際に飛行する「緊急用務空域」の飛行はいかなる場合も認められないため、それ以外の場所を選びましょう。
飛行許可が不要なケース
ドローンの飛行許可が不要なのは、以下のような場所で飛行する場合です。
〈飛行許可が不要な場所〉
- ・自身の私有地
- ・河川敷
- ・屋内およびネットなどで囲われた屋外スペース
国土交通省が公表しているドローン飛行ルールのひとつである、「第三者又は第三者の建物、第三者の車両などの物件との間に距離(30m)を保って飛行させること」を満たす場所で、なおかつ特定飛行に該当しない方法であれば許可がなくてもドローンを飛ばせます。ただし、その場所が飛行禁止区域に指定されている場合は、無許可の飛行はできません。
なお、飛行禁止区域でも屋内は規制を受けないため、倉庫やガレージ、体育館などを借りてドローンを飛ばすことは可能です。
ドローンの飛行許可を取る方法
ドローンの飛行許可を取るためには「ドローン情報基盤システム(DIPS)」からのオンライン申請が必要です。以下のような手順で手続きをしてください。
〈ドローンの飛行許可を取る方法〉
- ➀ドローン情報基盤システム(DIPS)にログインする
- ②飛行許可・承認申請書を作成、提出する
- ③許可書を得る
- ④飛行計画の通報・飛行日誌の作成をする
許可を得て終了ではなく、飛行計画の通報・飛行日誌の作成も忘れずに行ってください。通報・作成を忘れたり、内容に不備があったりすると航空法違反となり、10万円以下の罰金が科せられることがあります。
まとめ
ドローンを用いて動画撮影をするためには、ドローン本体・カメラ・バッテリー・操縦機器(プロポ)・風速計の5つが最低限必要です。ドローンの総重量が100gを超えると機体登録が求められ、飛行場所・方法によっては飛行許可の申請もしなければならない点に注意しましょう。
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