自社商品や会社そのもののPRとして、さまざまな媒体でPV（プロモーションビデオ）を活用することが、一般的になってきています。今までPV制作をしたことがない場合、どのようなことから始めれば良いのか分からないという企業の担当者の方も多いでしょう。

今回は、PV制作の目的や、依頼先別の費用相場、費用を抑える5つのポイント、依頼先を選択する際に押さえておきたいことを解説します。

PV（プロモーションビデオ）とは

PVとはどのような目的で制作するものなのか、またそのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。プロモーションビデオには、ミュージシャンによるミュージックビデオもありますが、今回は「企業が自社をPRする動画」としてのPV制作について解説します。

PVは何に使うものなのか

企業のプロモーションビデオ（PV）は、商品やサービスの販売促進・認知度向上・ブランディングなど、幅広い目的で制作される動画です。視聴者の関心を引きつけるために、実写やアニメーションなどのさまざまな表現方法が活用され、企業メッセージや価値を視覚的に表現する役割を果たします。

デジタル化が進む現代では、PVは新規顧客の獲得やブランドイメージの向上に必要不可欠なツールとなり、WebサイトやSNSを通じて広く活用されています。

PV制作のメリット

PV制作のメリットは、情報を視覚だけでなく音でも伝えられる点にあります。音楽やナレーションを活用することで視聴者の記憶に残りやすく、商品の魅力をしっかりと伝えることが可能です。動画によって、複雑な情報も直感的に理解できるため、視聴者は「これなら使えそう」と感じやすくなります。

PVは低予算で制作できるため、費用対効果も高く、一度の制作で幅広い用途に再利用できるところが大きな特徴といえるでしょう。

依頼先別のPV制作の費用相場

PV制作は、主に専門の動画制作会社やフリーランスのクリエイターに依頼する方法があります。まずは、PV制作を依頼した場合の費用相場を見ていきましょう。

※自社サイトで公開する企業PVの場合。特殊技術の使用、テレビCMとして放映する前提のPV制作は、これよりも高くなります。

専門の動画制作会社に依頼した場合の費用相場

PV制作を動画制作会社に依頼する場合、費用は30万円から100万円前後が一般的です。具体的な相場は、動画の尺によって異なります。例えば、30秒の動画であれば10万円〜60万円、1分で30万円〜100万円、3分では40万円〜200万円です。

特に企業PR動画や商品プロモーション動画は手間がかかるため、費用が高くなる傾向があります。企画力や演出力に強みを持つ場合が多く、高品質なPVを期待できるでしょう。また、特殊技術を用いる場合はさらに予算が必要になることもあるため、しっかりと見積もりを取ることが大切です。

フリーランスのクリエイターに依頼した場合の費用相場

PV制作をフリーランスに依頼する場合、費用相場は5万円～30万円程度です。30秒の動画なら1万円～5万円、1分なら5万円～10万円が目安となります。

フリーランスは、会社員に比べてコストを抑えて依頼できるのがメリットです。ただし、技術力や経験値には個人差があり、信用面にも注意が必要です。依頼する際は、実績をよく確認し、信頼できるクリエイターを選びましょう。

PV制作費用を抑えるポイント

PV制作は費用対効果が高いというメリットがありますが、費用は高くなりやすいです。ここからは、PV制作費用を抑えるポイントを5つ紹介します。

予算とPVの理想イメージを明確にする

PV制作で予算を抑えるためには、予算の上限を設定し、理想のイメージを明確に描くことが重要です。動画の目的（認知拡大や販売促進）をはっきりさせることで、制作の方向性が定まり、効率的なプロセスが実現します。

ターゲットや視聴環境を考慮し、最適な尺を設定することも大切です。また、制作にかかる人件費や機材費を見越して、予算に余裕を持たせることが成功への鍵となります。

プロにすべてを依頼するのではなく一部を自社で行う

例えば、シナリオ作成やキャスティングを自社で担当してみましょう。ターゲットと目的を明確にして、社内でアイデアを出し合い、熱い想いが詰まったシナリオを作れば、見る人の心に響くPVを制作できます。

撮影や編集などの専門性の高い工程のみをプロに依頼すれば、費用を抑えつつ、質の高いPVが完成します。

素材を自前で準備する

PV制作では、素材を自前で用意するだけでグッと費用を抑えられます。例えば、社員に出演を依頼したり、ロケ地はオフィスを活用したりしてみましょう。自前で準備できれば、キャスティング費用やロケ地費用を大幅にカットできます。

さらに、自前のカメラやマイクがあれば機材レンタル料も節約可能です。プロに頼む前に、社内で活用できるものがないか、チェックしてみましょう。

PVの尺を短めにする

30秒程度のショートバージョンなら、1分以上のものよりも費用を抑えられます。伝えたいメッセージを絞り、ジャンプカットや早送りでテンポ良くまとめることで、クオリティを保ちつつ費用をカットすることが可能です。動画制作会社に相談する際は、「できるだけクオリティを保ちつつ、短くまとめてほしい」と伝えてみましょう。

複数の見積もりを取る

PV制作費用は会社によって大きく異なります。A社は撮影費用が安く、B社は編集費用が安いなど、内訳を見れば違いが分かります。

ただし、費用が「一式」でまとめられている場合は要注意です。なぜなら、詳細が分からないため、予想外の内容で追加費用を請求される可能性があるからです。複数の見積もりを比較して、納得できるPV制作会社を選びましょう。

PV制作の依頼で動画制作会社を選ぶポイント

費用をかけてPVを作るなら、効果的な動画に仕上げたいものです。そこで重要になるのが、動画制作会社の選び方です。次の2つのポイントに注目して、信頼できる会社を選びましょう。

安さだけに注目せず、実績の高さと経験も見る

実績のある会社は、独自のストーリーや魅力的な映像で効果的なプロモーションを実現してくれます。また、経験豊富なスタッフはトラブル対応もスムーズでしょう。

PV制作で質の高い成果を求めるなら、実績と経験を重視することが大切です。

制作開始前のヒアリングをしっかり行ってくれるかどうかをチェック

しっかりとしたヒアリングは、あなたのニーズや目的を理解し、期待以上の成果を生む土台となります。ターゲット層や目的、イメージカラーなどをしっかり聞いてくれる会社を選びましょう。

たとえ漠然としたイメージでも、経験豊富な制作会社なら的確な質問で、あなたの想いを引き出し、最適なPV制作プランを提案してくれます。

まとめ

自社のPR動画として、PV制作は今や必須ツールです。費用相場は制作会社や尺によって大きく異なりますが、予算を抑える方法も多数存在します。目的やイメージを明確化し、自社でできる部分を担当することで費用削減が可能です。信頼できる制作会社選びも重要です。実績やヒアリング内容を参考に、最適なパートナーを見つけましょう。

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